天生峠(1290m)
~天生湿原~籾糠山(1744.3m)
雨の湿原をシットリと花を求めて
ホームに戻る
山の風に誘われて 目次に戻る

2012.6/20(水)

アルバムはこちらから
地図とコースタイムはこちらから

6/20(水)   /    

梅雨に入り雨の多い時期の休みに、ワザワザ雨の日を選んで天生峠へ出かけた。
露に濡れると透き通った白い花弁が綺麗なサンカヨウの花を見たくて…

台風4号の去った日の朝、今日は午後からは回復しこれ以上悪天候にはならないだろう?
と言う天気予報を勝手に判断し、4時に起きて高速を郡上方面に走る。
」高速の途中雨はパラパラで、雲の流れが意外いに目に美しく映る。
そんな景色を楽しみながら、高速道路、標高最高地点(1085m)を過ぎ、高山と結ぶ分岐点、清見で下りる。
此処からは初めて走る国道(R360)を小鳥川沿いに進み、ダム湖を過ぎて分岐(河合地区)を
白川郷方面に詰めれば、目的の天生峠に到着だ。朝の6:30、家から約二時間だ。

雨を選んで来たのだから、と思うが、意外に霧雨でカッパを着る事無く行けそうな天気で
それでも降ってきたら…と、折りたたみ傘をザックに忍ばせていざ!

平日とは言え、人気の山の筈なのに、一台も車も無く、独占だ。
環境保全?協力金の500円をボックスに入れて出発だ。
雲の流れに癒されながら早朝の道を走る ダムを越え初体験の高速を天生峠に向けて
歩き初めはゆったりの木道ありで綺麗に整備されている。湿地までは直ぐだ。
ミズバショウの景勝地であり、まだシーズン中と言う事もあり湿地の歩道は一方通行になっていた。
指示通り歩けば、木道沿いに白く咲くオオカメノキ、湿地の中には葉っぱの大きく開いた水芭蕉、
ミツバオーレン、ショウジョウバカマ、コバイケソウが咲き誇る。
湿地中央の匠屋敷で写真を撮った後、更に進み、ブナ探勝路から籾糠山を目指す。
湿地を過ぎると登山道のぬかるみも結構酷くなり、道を選びながら歩く事に…

奥の水芭蕉群生地を探索した後、栃の樹の巨木を過ぎブナの原生林を少しだけゆるゆる登りになって
歩く。
時々叩きつける雨を、折りたたみ傘を開いて避けながら登る。
雨の原生林の中も、意外に苦にならず、楽しい。

目を癒してくれる草花や緑が露に濡れて本当に綺麗だ。浅間山の朝露を思い出すなぁ

 
登山道から湿地に入り、お化け水芭蕉やらショウジョウバカマやらミツバオーレンが咲き誇る
           
さすが登山道の名になっただけの事はありブナの乱立だ!
立派なブナだ。時々陽が射してムシムシするが
ブナのお蔭で心地良く歩ける。
ブナの原生林を急登やらゆるゆるやら木の階段やらで登り詰めると
周りの景色も変わり雑木林となる。ここいら辺りから
ムラサキヤシオツツジやタムシバ、道の両脇には
エンレイソウ、ツバメオモト、時々花びらの落ちた目当ての
サンカヨウが目に止まる。
左手に傘、右手にカメラで結構忙しい…が妙に傘が楽しい。

やがて広く平らなベンチのある所へ出るが、幾つかある登山道が
この場所に繋がっていて、頂上へはここから同じ道になる
親切にトイレテントが作られているじゃないか。
初めて見たよ。
   
ブナの原生林
           
ギンリョウソウ ムラサキヤシオツツジ タムシバ エンレイソウ トイレのある頂上への分岐
           
  此処から頂上はもう直ぐの筈だが、今回は写真撮ったり
寄り道したりで結構ゆったり登山だ。
最後の急登はホントに急で、ぬかるんだ道は滑る。
慎重に登り切り頂上到着だ。
コンナ小雨の中登る人はいないわなぁ?ってな訳で独り占めです。
当然、ロケーションは期待していなかった通り、ありません。
でも、雲の流れや周りの木々の水滴を見ているだけで
結構楽しいんです
特にナナカマドに付いた水滴は輝いているし
目の前の雲の流れも見ているだけで、飽きないんだなぁ~
   
           
ゆったり休んで帰路についた頃、すこーし雲が割れて
遠くの山が見えました。
安全祈願で手を合わせ下山します。
帰りは分岐を右折して木平分岐に向かい
三本の登山道の中の真ん中の
カツラ谷登山道を下る事に
沢沿いの登山道だ。
  
籾糠山頂上にて
           
所々急な所があるが、意外になだらかに下っていてゆるゆる下山道です、
こんな雨の中を!っと三人のパーティと挨拶を交わし、谷沿いを下っていると
やったぁ!!素晴らしく群生してるじゃないか!!

お目当ての サンカヨウ。雨に濡れて透き通って綺麗です。
20分程写真を撮り捲り、更に少し下るとニリンソウも一杯、キヌガサソウにも出逢えたぞ。
雨の日を選んで来た甲斐があったなぁ そう思うのです。
           
サンカヨウ キヌガサソウ ニリンソウ
           
此処からはカツラの巨木帯が周りを覆い薄暗い様な登山道ですが
立派なカツラの木に圧巻です。
沢沿いを何時しか止んだ雨も知らずに傘をさしてルンルンに下れば、元来た湿地の分岐です。
此処からは一方通行の標識に習えで、来た方向と逆に向かい湿地を一周。
途中ワタスゲやマイズルソウ、ミヤマツボスミレ、リュウキンカなどが咲き乱れ
行きも帰りも楽しい登山道だ。

湿地の散策目当ての人達何人かと擦れ違い、駐車場へ到着です。

帰りは反対方向へ車を走らせ、昔来たなぁ~、何度か来たなぁ~
白川郷一望の展望台、ここの茶屋に飾ってある白川郷の写真を懐かしく見て来ました。

後は家路を急ぐのみ!とは言え別に急ぐ理由もなかったので白川郷を少し散策し
高速使わず下道で帰ってきました。

楽しい一日でした。

 天生湿原~籾糠山の花の競演
           
                    

ホームに戻る
山の風に誘われて 目次に戻る