空木岳(2863.7m)~南駒ヶ岳(2841m)~越百山(2613.2m)
(伊那川ダムP1080m~木曾殿山荘2490m~空木岳2863.7m~
駒峰ヒュッテ2800m~南駒ヶ岳2841m~越百山2613mを縦走)
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2015.9/4(金)~5(土)    2名

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出逢った花
鳥たち


山を始めたYsさんからメールを頂き小屋泊等山を教えてほしいとの事…
個人的に初心者と同行すると言う事はリスクもあり余り好ましくないのだが
白山日帰り、焼岳3度、伊吹山、乗鞍を平湯から日帰り…そんな実績があるなら…
一度くらいなら…と少しロングだが空木から越百への縦走を計画する。
小屋泊りだが食事の提供が無く色々経験できそうだ…



9/4(金)/  
4:30に集合、R19をYさんの運転で北上し2時間ほどで目的の伊奈川ダム駐車場に着く、
予定通り7:30だ、車は6台位、今から増えて来るのかな?
早々準備をして車停めのゲートを潜り空木登山口方面へ林道を歩き始める
昨日までの雨続きで増水した伊奈川本流を左に見ながら幾つかの沢を越して進めば避難小屋へ
その先にJR倉本駅から続く登山道との合流地点、金沢土場へ到着だ
快調に計画通りに歩いている


此処から少し斜度を上げるが何故か舗装されている
その訳は、その先にある取水堰堤の建物の存在で理解できた、舗装も此処までだ
更に車道を行くといよいよ登山道との分岐に到着する。うさぎ平だ
林道歩きの途中、2台の車に追い抜かれたが山小屋の関係者だろう、この登山口に駐車してある。


登山口で休憩後いよいよ山道に突入するが結構な急登の始まりだ、今回は標高差1700m位を登るので
これ位の急登は当たり前かな?N氏も頑張っている
五合目の広場で少し休憩、次は1652mポイント通過、更に急登をゼイゼイで登り切り
沢の音が大きくなってきた頃登山道は一旦下る、伊奈川、東川の支流北沢に出る、吊り橋のある6合目だ。


沢で英気を取り戻し目の前の急登をエッチら登り始める
うさぎ平からの出足と同じくこっちも急登が続きYさん、結構苦しそうで呼吸が乱れている
少しペースを落としながらYさんを引っ張るように登り詰め七合目を過ぎると仙人の泉に出る
此処まで急登続きで渇いた喉に潤いだ!!とっても美味しい
周りを見渡せば意外に花が咲いている。



タマブキ

マイズルソウの実

ゴゼンタチバナの実

根っこの登山道

八合目手前でガスが破裂?雨がパラパラだ、備えあればで雨具を着るも、その後殆ど降らづで
上着を脱いで進む
Yさんのペースは急登を終えた七合目から一気にスローに…
待っては進み、待っては進むを繰り返し少しでも早く…と引っ張るが以外にスローペースだ
それでもなんやかんやと見晴らし台を通り
登山道の抉れた危険地帯を越えて木曾義仲の力水まで到着する

13:55、歩き始めて既に6時間を越している、小屋までの到達が危ぶまれるが
疲れた身体に、力水で力を注入だ


水場で出逢った花達

ミヤマシシウド

ミヤマアキノキリンソウ

ヤマトリカブト

キソアザミ

サンリンソウ

ハリブキ

力水の威力で一気に木曽殿山荘まで登る
本日この山荘に予約を入れてある山仲間のH、Nさん両名にメッセージをお願いして
早々に空木岳頂上を目指す
周りはガスで何にも見えず、岩場の急登を最後の力を振り絞り両手両足をフルで…
後方のY氏も苦しそうで、危険な岩場は待ってアドバイスしながら登る


ガスの中、岩場で出逢った花

コマウスユキソウ

トウヤクリンドウ

シラタマ

木曾方面

伊那谷方面

やっとこさの空木岳頂上もガスで何も見えず…明日があるさ!と、さっさと駒峰ヒュッテへ
頂上直下で直ぐだ、到着は16:30、多分最後の到着者かな?


避難小屋とは言え空木岳登頂には絶好のロケーションにあるこの小屋は大人気で
既に定員30名は到着しているようで寝床は通常2階だが我々は1階の食卓スペースになる。
当然みんなの食事が終わってから…と言う事で
我々も早々に食事だ!今夜はステーキで豪勢に!!カンパーイ

少し寒いが外のテラスでガスの中、楽しいひと時を過ごし
19:00過ぎにシュラフに潜り込んだ
夜、風が強く寝たか?寝らづか? うつらうつらで朝を迎える


5(土)
4:30に起床、既に食事をしている単独の若者が居る中、同じスペースで早々準備
睡眠不足もなんとも無く意外に調子の良い目覚めだ
食事を終えて外に出てみれば素晴らしい快晴で更にテンションが上がる
既に活動を開始した人達に交じり、我々も御来光を求めて頂上を目指す


頂上を目指す

鋸岳の向こうから

息吹を頂きます


御来光のロケーション~南アルプスの大展望

振り返れば木曾駒ヶ岳のパノラマだ

遠く北アルプス~乗鞍~穂高~槍ケ岳

今から向かう南駒ヶ岳~雲上の木曾の山並み~目立つ御嶽山

頂上では空身の人、木曾駒ヶ岳へ縦走する人など10名程で御来光に手を合わせた
我々のように越百への縦走者も他3名おられ、陽が上がると同時に先行されていた。
記念写真を撮り合い落ち着いた所で縦走開始だ。

幾つかの慰霊碑に手を合わせながら砂地を下りゆるゆると先を目指す
先ずは赤梛岳2798のピークを目指すが手前に名無しのピークが聳えている
トニカク天候に恵まれてロケーションは素晴らしい…塩見の肩に富士山も見える
木曾方面は一面雲に覆われて素晴らしい雲海が広がり、滝雲も…

そんな景色に囲まれたこの稜線歩きは疲れも忘れて楽しい限りだ
風は秋風…爽やかに頬をなでる、野鳥に交じりホシガラスが松の実を啄ばんでいる
幸せなひと時だ

名無しのピークを越えると赤梛岳のピークに立つポールが確認できるようになり
若干下って一気にピークを目指せばあっという間に頂上だ
Y氏は昨日の疲れがあるのかキツイ様でスローペースだ
頂上でY氏を10分ほど待つ

赤梛岳からのロケーション

赤梛岳からのパノラマ…遠く御嶽、乗鞍、北アルプス、中央は木曾駒ヶ岳、更に南アルプス

左に三ノ沢岳、木曾前岳~木曾駒ヶ岳~中岳~宝剣岳、
空木岳と西の岩稜帯、右は名無しのピーク…遠く笠ヶ岳が見えてるなぁ

今から向かう南駒ヶ岳と名無しのピーク、その向こうに仙涯嶺が聳える

赤梛岳を後にして砂利のザレ場を一気に下れば擂鉢窪だ
眼下に千人塚の池が見えるが、この池からのこちらの景色は四季を通して素晴らしい
幾度も写真を撮りに行ったが冬の景色を紹介しておこう

擂鉢窪避難小屋

南駒ヶ岳

分岐

仙人塚

千人塚からのこちらのロケーション2011年冬
今立っている赤梛岳は田切岳の奥で見えん訳で…

擂鉢窪分岐から九十九折に急斜面を登り次なるピークは南駒ヶ岳だ
細かい岩に足をかけながら落に注意しながら登り切れば頂上へ
先行の若者がゆったり寛いでいる
あんなに小屋は満員だったのにこちらへの縦走者は少ないね

南駒ヶ岳から木曽駒方面

南駒ヶ岳から乗鞍~笠ヶ岳~穂高


南駒ヶ岳ピークにて

木曾駒ヶ岳拡大

南駒ヶ岳を満喫し目の前の南峰までの大きな岩場を横目で見ながら進めば南峰へ
三角点のある立派なピークだ
此処から目の前の仙涯嶺まで一気に下る、登山道は滑りやすく急坂だが
天気に恵まれ花々に癒されながらで快適な坂道だ
コルから見上げればこれから登る仙涯嶺が岩肌をむき出しにして天を突いて聳えている
『これ登るんかい?』つい弱気になる

此処で出逢った花

コルで休憩した後、勇気をもって岩場に取り掛かるが、見た目より意外に難しくなく
両手両足で慎重にクリアー、所々にある梯子やクサリ場も緊張感さえ失わなければ難しくは無い
登り切ると目の前に高い岩場があり、そこがピークかな?と思われるが
何故かピークの標識はその手前に置かれてある。
岩場には越百からの縦走者が一人立っていた
一応どちらも制覇し、最後の目的地のピーク、越百山に向かう


岩場の連続

切り立った岩場

崩壊現場

ピークが見える

広場

岩に立つ

仙涯嶺からも一旦下り目の前の越百山に登りかえす
この登り返しが急ではないが歩き疲れた足にはややキツク、Yさんは厳しそうな顔つきで登り切る

仙涯嶺を後にし

仙涯嶺と南駒ヶ岳を
振り返る

越百山

頂上制覇だ

越百山からのパノラマ

木曾方面

御嶽山拡大

南の山の連なり

穂高拡大

越百山まで来るとピストンの方含めて賑やかだ
ゆっくりピークを楽しみ下山開始だ
予定時間より1時間ほど遅れていて早く帰りたいというYさんの希望は難しく駐車場到着は
16:00を超す計算だ
此処からの下山も時間がかかりそうで少々不安だが…帰るしかないね!!

眼下に見える越百小屋までは樹林帯になり雨で抉れた登山道は歩き辛い
せっせと下り小屋には11:25到着、30分ほど遅れてYさん到着
此処からは鬱蒼とした登山道で、越百ピストンの方と擦れ違いながらエッチらと下る

疲れたYさんを労り最初のポイント水場でしっかり休憩し
後はヒタスラ下山
細尾根、上のコル~下のコルとポイントポイントで休憩し
最終的に福栃原の登山口に着いたのは計画より2時間遅れ
後の林道歩きを入れて駐車場へは
16:15到着でした

早々に車を走らせて風呂もお預け、集合場所へは18:30到着
疲れたけど縦走は天気に恵まれ素晴らしい山行になりました。

が、
今回の反省として、初心者Yさんの力量を少し過大解釈して、小屋泊り、自炊、縦走と
欲張りの計画を立てたが、やはり距離が長すぎたのと高低差もかなりあり
初心者には厳しかったようです
コースの状況を分析すると、ポイントポイントでの休憩が長すぎる事
下りの歩き方にもう少し慣れる事
それさえなければもう少しスムーズな山行が出来たような気がします。

ただ、なんやかんや言ってこのコースを踏破した事は立派だったな?


機会があればまた行きましょう
往復の運転ありがとうございました
                         


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