西穂高岳(2909.6m)
上高地(1500m)~岳沢小屋(2170m)泊~西穂高岳(2909.6m))
(岳沢小屋テン場~頂上まで標高差m)
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2016.4/29(金)~5/1(日)会山行春山合宿  岳沢小屋テント泊 9名

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出逢った花
鳥たち



この時期、何度も計画して天候に阻まれ
なかなか実行に移せなかった北アルプス西穂高岳
4月末とはいえ積雪期のアルプスだ
今回は総勢9名とテント2張りの山行で心強い


4/29(金)~4/30(土)~5/1(日)
4/29日、5:00集合でゆっくり沢渡へ向かう
今回は二泊と一泊組に分かれるがテント2張り、総勢9名と大人数の会合宿だ
二泊組は5名、一拍組はテントキーパーのKさんを含めて4名だ
自分の車とTさんの車に乗り込んで2台で沢渡へ
途中大桑のコンビニで買い出しとトイレ休憩で休み沢渡の第二駐車場へは8:30到着
予定通りだ
二台のタクシーに乗り込み上高地へ到着は9:15、この時期それほどの観光客も無く
ゆったり落ち着いている。
恒例となった河童焼きを一個購入して幸先の安全を祈りながら美味しく頂く

いつも見慣れた光景の上高地バスターミナルから河童橋を渡り砂利の車道を梓川沿いに進めば
岳沢への登山口に到着する。ここからいよいよ本格的な登山開始だ
9:48、天気は今一雲に覆われて予報では午後から下り坂、それでも明日の午前中の快晴予報を信じて
取りあえず今日のねぐらの岳沢小屋を目指す。

途中二度三度休憩を挟んで風穴の観光ポイントを過ぎ岳沢に出れば一挙にロケーションが広がるが
上空は雲に覆われている



ここからは積雪の続く冬道となり一挙に高度を上げながら岳沢小屋に到達だ
途中、明日登り詰める西穂高沢と天狗沢を左に見ながら思いを込めながらテン場へ
受付を済ませて明日帰りの組4名と五名の連泊組と場所を選択してテント設営を設営する。





我が6名用館

4名館

その日のテン場の様子

テン場からのその日の様子…梓川を俯瞰

テント設営後に雪上訓練予定だったが…皆サホド歩いていないのに疲れたのか?解放感なのか?
これだもの!!
そんなこんなで2:00から昼寝を交えて夜まで宴は続き翌日の西穂高岳山頂制覇に備える
曇った空だったが夕方4:00にはこの空だ!明日に期待が高まる

前穂から下山する登山者と奥明神沢、左の雲の中に前穂高岳、右は明神岳

4/30日、朝4:00起床  5:45出発、予報は午前中快晴~昼過ぎから崩れる

そんな訳で午前中勝負!!と言う予報を受けて4:00起床、朝食を済ませたころには外も明るくなり
周りのロケーションが確認出来始める
快晴だ

青空の中 六百山~霞沢岳~乗鞍岳、右に焼岳

西穂高岳の連なり

岳沢から奥明神沢、釣り尾根と前穂高岳

ほぼほゞテントの登山者たちは出発した後、後発出発で5:45にテントキーパーのKさんを残し
8名で岳沢小屋を出る。岳沢沿いにトラバース気味に一旦下り天狗沢、間ノ沢を越して西穂高沢に取りつく
途中天狗沢のデブリ越えに苦労させられる

真っ青な空に真っ白な雪の沢、振り向けば明神岳方面から梓川が見渡せる
今日は妙に調子が良く足がぐんぐん進み、知らず知らずにリードを執っていた
途中何度か休憩を挟み九十九折りに急な雪面をピッケル、アイゼンをフルに利かせて詰める
風も無く暑いくらいで汗を拭きつつ見上げれば樹氷が輝いている

沢を登り詰めたところで通常のコースだと真っ直ぐ雪庇を乗り越えて稜線に乗り上げるのだが
先行者のトレースは大きく右にカーブして急登を詰め稜線脇のテラスに続いておりそのコースを辿る。
大きく広がったテラスに上ると反対側の景色が広がり360度のパノラマだ

左に乗鞍岳、焼岳、中央から錫杖岳~笠岳…黒い雲が気になる

稜線まで辿り着いた安堵感で気が緩まぬ様気持ちも新たに引き締めて稜線を頂上に向けて歩き始めれば
西穂山荘からの登山者と多くすれ違い賑やかになる
細い岩の稜線を慎重に詰め最後の急な雪壁で下山者をやり過ごしていよいよ頂上へ
一人Sさんを残して7名
頂上制覇だ。10:14



西穂高岳

笠岳

鷲羽水晶

槍ヶ岳 涸沢岳

ジャンダルム

前穂高岳

乗鞍岳

槍の穂先

奥飛騨



西穂高岳からのパノラマ

パノラマを楽しみつつ、どんより黒い雲が西から忍び寄って来るのを見ながら早々に下山だ
10:28
下山開始してすぐの急な雪壁で上って来る一組を待ち安全を確保して下ってあと少しの処でガイド付きの
3名の組がそのまま登って来ていて擦れ違いとなり横柄な態度のガイドに唖然?
危険極まりない行為に腹が立つがこんなガイドもいるんだ…と残念な思いを飲み込み
ぐっとこらえてそのままやり過ごし皆で下山を続ける

稜線を離れて急な源頭部分のトラバースを慎重にクリアすれば
腐った雪で滑落の心配もなく踵を利かして快調に高度を下げる、途中からシリセードも楽しみながら
休憩を挟みながらあっという間に取り付き地点だ

心配していた天気もあっという間に崩れて見上げればさっきまで快晴だった空も雲に覆われている

ここからテン場までの上りにヘロヘロになりながら12:49テン場着だ。
明日の前穂高岳への山行は天気に阻まれて中止だが、今日このまま帰るか?だらだら泊まって明日の朝帰るか?
で迷うが、下山組の4名を見送り我々はだらだらと一晩過ごす事に決定し
テントの中でだらだら過ごす
この日のテン場は15:00位から一挙に荒れて夜通し風雪が叩きつける天気となり爆弾低気圧の通過だ

翌朝起きてみれば10センチ以上の積雪で空は雲に覆われとても登山の出来る状況では無いが
それでも出かけて行く登山者がいるのには驚きだ
結果としてこの日多くの遭難事故が発生したようだ。

早々にテントを片付けて上高地に向けて下山開始、6:44

上高地へは8:25、車へは9:00到着
沢渡の温泉で汗を流し3時には家へ帰りました。

会の春山合宿、積雪期の西穂高岳制覇はほんの少しの隙間の快晴を狙っての山行で
半分は緻密な計画と判断、半分は天気予報の正確さでその通りの山行となったが
一つ間違えれば急変する天気を目の当たりに受けていたかもしれないと思うと
無理は禁物!!改めて認識する山行となりました。

それにしても達成感一入の山行で会のメンバーに感謝です。


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