甲斐駒ケ岳(2967m)

(黒戸尾根ルート)
登山口770m(登山口から標高差2197m)
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2013.7/26(金)~27(土) 前夜車中泊   2名

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出逢った花や鳥たち


山の先輩、H氏からお誘いがあった、甲斐駒ケ岳…それも日本三大急登の一つ黒戸尾根だ
H氏は去年ぐらいから先を急ぐように山に登られていて、そのペースが速い?
速いと言うか登山の回数が多いのだ、週一どころか週二ペースの月もあり、少々心配である
黒戸尾根はいつかはチャレンジしたい登山道なので快諾で計画を練った
日曜日予備日を作り、金~土で出発だ


7/26(金) /
どの文献を読んでも、調べても…キツイ!とある黒戸尾根、コースタイムよりゆったり目の計画で臨み
尚且つ朝早く出発と言う事で前夜泊だ。
仕事を終え20時集合でH氏の運転で北杜市を目指す。高速を諏訪で降りて買い出し、
そのまま下道で北杜市の道の駅を右折して竹宇駒ケ岳神社の駐車場には23:00着
駐車の車はまばらで6台位かな?
少しばかりの寝酒を飲み仮眠だが仕事で疲れていたせいかぐっすり快眠だ。


まだ薄暗い4:30頃、周りの車のドアの開け閉めの音で目が覚める

周りを見てビックリ!20台以上は増えている様だ、既に多くの人達が出発している模様
多分日帰りかな?
我々もユックリ準備をし明るくなった5:10に出発だ。


尾白渓谷渓谷の林道を日向山への分岐を右に見ながら進むと立派な神社が現れる
竹宇駒ケ岳神社だ。安全祈願を作法に乗っ取って行い無事を祈る
尾白川に架かる定員5名の吊り橋を渡ればいよいよ黒戸尾根登山道の始まりだ
ここから甲斐駒ケ岳までの標高差は2200m、今回は七丈小屋泊まりなので1530mの標高差だ
それでも急登らしいので気を引き締めて…いざ!


尾白渓谷遊歩道と分岐した登山道は大きなヒノキやらブナに囲まれた
よく整備された登山道で、足元は堆積した木の葉のお蔭なのか
クッションの様に柔らかく歩き易い
ジグザグに急登を交えながらユルユルと2時間ほどで笹の平分岐点だ
           

分岐で一息入れた後目の前の登山道はコメツガに囲まれた急登が始まる
途中道祖神の石碑のある広場で少し休めるが、八丁登りは延々と続く
苔むした岩に絡みつく様に立っている木々が目に入るようになると
ゆったりした散歩道になり前屏風の頭に辿り着く、
笹平分岐から二時間の急登もここで終わる。ここも小休止かな。
           
前屏風の頭から少しだけ樹林帯を歩くと一気に開けたナイフリッジに
出くわす!刃渡りの岩場だ。緊張感ピリピリで渡ればあっという間?
難なくクリアし花崗岩の切り立った岩場を梯子と鎖の助けをえて
順にクリアし、次なるポイント 刀利天狗に到達する
ここまでも屏風の頭から30分位かな  9:50だ

           
休憩の後五合目に向けて出発、雑木林の中を黒戸山の北斜面を
大きく回り込むように緩々な登山道を進み

大きく下ればあっという間に五合目小屋後に辿り着く
ここでH氏の寝不足が限界にきて二人で昼寝タイムとする
急な黒戸尾根もここまでは意外にそうでもなく…
少々拍子抜けの感じと、長い樹林帯に飽きて来たようで
二人とも ダラダラ登山となって来た

五合目小屋跡でお昼寝タイム
           
40分程寝てすっきりスタートだ、小屋跡の直ぐ下には五合目の祠があり屏風岩の北側を
いよいよ梯子や鎖の連続で楽しい登りとなる
先ずは屏風岩、続いて不動岩、それぞれ石碑が祭られてある
木の梯子をグングン登れば七合目到着だ
樹林帯の中から抜ければ細い尾根に七丈小屋が建っている。今日はここまで!12:40到着だ

     
           
早々に受付を済ませて小屋の奥にあるテラスでビアタイム!
長崎から毎年一か月ほどこちらのアルプスに篭る…方と楽しい
お喋りも交えて、甲斐駒ケ岳頂上手前の二本の剣の刺さる大岩を
見上げながらダラダラと至福の時を過ごし、まだ寝足らんのか?
小屋の中で昼寝だ。

  
小屋から望む鳳凰三山、第二小屋と甲斐駒へ続く梯子

見えますか?二本の剣が…

壁に架かる小屋看板
  6時に出された食事は刺身付の
豪華な食事だ
寝具の準備も小屋番さん一人で
汗を拭き拭き…
仕事とはいえ頭が下がります

今回はどんだけでも寝れますなぁ
食事の後は何もすることなく寝るだけ!
今年買ったばかりの毛布にくるまって…ぐっすりだ!
7/27(土)   /
翌朝はまだ皆寝静まっている3:00に目覚ましを合わせて静かに起きる
準備してザックを背負いヘッドランプの灯りを頼りに3:20に出発した
テン場の横を抜けて樹林帯を暫く歩くと花崗岩の岩場に出る、ほぼ森林限界かな?
低木の草木の間を縫う様に登り詰めると小屋から1時間ほどで巨大な石碑の立てられた八合目に到着だ
御来迎場と言われる八合目で文字通り御来光を拝むつもりだったが月は出ているのに
山には厚い雲が架かっている様で先を急ぐ
   
           

八合目からは気を引き締めて!
鎖場の連続する花崗岩の岩場を登る筈だ、
  垂直にそそり立つ花崗岩に足場が掘られ
ていて楽々登れるが、腕力は必要か?
そんなこんなで登り詰めれば
摩利支天や赤石沢の石の壁がドーン
と目の前に現れる
花も綺麗に咲いているなぁ
           
   
ミヤマダイコンソウ、ミヤマシシウド、ハクサンイチゲ、ダケカンバ


小屋から見上げた鉄剣の巨岩を見つつエボシ岩を見つつ
花崗岩の嫌らしい一枚岩などを慎重にクリアして行けば2965.6mの
東峰、横手の駒ケ岳神社の奥社へ到達する。修験道信仰の威力不動尊が
祭られている、圧巻だ。
ここから先へ行くと北沢峠からの合流地点を経て
2967mの頂上へ辿り着く
 

           
頂上は生憎のガスの中で風も強い、先行の若者が一人だけだ
それでも景色を楽しんで写真を撮っていると時々顔を出す陽射しを背に
ブロッケン現象だ!始めてみる自分の姿は神秘的で感動!

花を撮り景色を想像しつつ30分程頂上を満喫して来た道を下山だ
   
タカネツメクサ、ミヤマキンバイ、コケモモ、雲の絡む仙丈ヶ岳
           
      

 
頂上から小屋までの下山は行きは良い良い帰りは恐い!じゃないが、鎖場の下降はちと慎重に!
テン場を横に見て美味しそうなビールを眺めながらポイントポイントで小休止しつつ
あっという間の下山です
以外に敬遠されそうな黒戸尾根も日曜日だけあって数えきれないほどの登山者と擦れ違った
今や人気の登山道かな?
日本三大急登と言われるこの登山道、
感想は?
登って見ればそれ程でも無かったかな?それよりも何よりも小屋の食事が最高でした。
帰りは尾白渓谷の湯、二回目かな?
しっかり汗を流して無事帰宅です。H先輩、長距離運転、お疲れ様でした。
  

            

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